コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

同格だった

内藤vsポンサクレックの四度目の試合は、ドローという結果に終わった。けれど、いい試合だったと僕は思っているけどね。何つってもいい加減4回目の対戦ともなると、お互いのやってくることがわかりきってて、内藤の変則フェイントもポンサクレックの右アッパーも当たらないんだ。それでも序盤はポンサクレックの勢いがとまらないからヤバイと思ったけど、近年ずっと取り組んでたフィジカル強化トレのおかげなのか、ポンサクのキレがどんどん落ちてくのに対して、内藤のボクシングはあまり落ちが激しくなかった。中盤は内藤が抑えた形。終盤はどっちに振ってもいいラウンドも多かったけど、ちょっと内藤に辛いジャッジだったかも。ともあれ、ドローだろうがなんだろうが内藤が王座を守ったことは喜ばしい。それも印象が悪くないドロー。一戦目のときにあんなにあった両者の力量差が、今は完全に埋まっていることを証明するドロー。あのポンサクレックと完全に同格になった内藤大助を称えるべきだと思います。正直、僕は技術で圧倒されての大差判定負けという結果も予測の一つにあっただけに、この結果は少々意表を疲れた感じ。かなり苦しい試合になると思ってたもんで。

前戦の亀田戦と比較すると、はるかに次元の高いボクシング。こうあるべきだと思うのです。ボクシングの世界戦は。今日の試合で、内藤の身体能力の高さが改めて証明された形だけど、内藤の強さの一番の要素はやはりそこだよね。それプラスフェイント技術と相手への対策がしっかりしていることかな。個人的には横への動きをダイナミックに使えるのが素晴らしいと思っているんだけど。日本のボクサーはどうしても直線的な動きしか出来なかったりするからさ。
次戦は亀田の兄貴になるのか、それとも現東洋太平洋チャンピオンの長縄になるのか。どっちにせよ、今の内藤にとっては楽なビジネスになることは間違いないでしょう。

さて、今からもう一回見直すかな。技術戦ってのは、後から見直しても新しい発見があったりして面白いもんなんだよ。