コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

どこまでも深い

吉田豪の「書評の星座 紙プロ編」を買う。3000円ほどの高い本だが、ワタシは95~6年ごろ、紙プロを買って毎月読んでいたので非常に懐かしい。あの頃は今のようにインターネットも使えなかったので、とにかく雑誌やら何やら活字中毒かというくらいに何でも買って読んでた。特にプロレス関連は相当量読んだと思う。あと、あの頃別冊宝島のムックシリーズが非常に面白くてかなり読んでいた。あの時代のことをこの本はかなりカバーしており、個人的な懐かしさで飽きさせない。

吉田豪の仕事で一番好きなのは、紙プロで連載していた「S多重アリバイ」。SWSのレスラーに深くインタビューするこの連載、どっかに単行本でまとまっていないものか。あの頃すごく楽しみして読んでたんだよなぁ。

 

Mリーグセミファイナル最終日。最終日、二半荘のうち1回でも2着をとればファイナルに残る風林火山、1試合目で滝沢プロがまさかの4着を取った状態での最終試合。とても素晴らしい試合だった。一流のプロが各々の立場でミスなく最善を尽くすとこうなる、ってのを見せつけられたような一戦だった。アベマズファンのワタシとしてはもちろん多井プロの憎らしいほど強い打ち回しに痺れたが、園田プロ堀プロにもずいぶん唸らされた。ワタシなどには想像もできないほどの深い思考。二人とも本当に強い。結果多井プロがトップだったが、たった一牌違えば誰が勝ってもおかしくはなかった。そして風林火山を背負った勝又プロの必死の戦いぶりも素晴らしかった。不利な状況に追い込まれても冷静に冷静に最善を尽くし、最後は多井プロの差し込みを呼んで逆転の二着。ファイナル進出。4人誰の視点でも楽しめる至高の一戦だった。この対局を見る事が出来て非常に幸せを感じたよ。来週からのファイナル、楽しみにしています。