コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

Because you're sweet and lovely

あわただしい一日。一日でぐったり。ぐったりで一日。

世間的には非常に小さい扱いではあったのだが、昨日、ボクシング界に歴史的な出来事が起こったのです。

http://www.nikkansports.com/news/battle/p-bt-tp0-030303-01.html

ロイジョーンズJRのヘビー級王座奪取。これのなにが画期的なのかというと、彼はもともとミドル級のチャンピオンだったのです。ミドル時代から無敵。1階級上げて、当時スーパーミドル最強といわれたチャンピオンのジェームストニーに挑戦。トニーを子供扱いして2階級制覇。当時94年。ちなみにワタシが大学4年生のときです。
さらに階級をアップして、ライトヘビー級王座を統一。しかも2団体統一ならまだかわいいが、彼はWBO以外のあらゆるタイトルを総なめ。メジャー団体といわれるWBAWBCIBFのほかにWBFNBAIBAにIBOと聞いたことのないようなマイナータイトルのベルトまで保持(ちなみにWBO王者のダリウス・ミハエルゾウスキーというボクサーもタイトルを22回も防衛したかなり強いチャンピオンですが、ビジネス上の旨味がないようで、統一戦は実現しそうもないです)。当時の彼は、あまりの敵なし状態にボクシングから少し離れて、バスケットのプロを目指したりもしていました。昼にバスケの試合に出て、夜にボクシングの試合、という破天荒なこともやったりしていました。ここまでに敗戦はただ一度。不注意から反則負けを取られた一戦だけです。

そしてついに最後の到達点であるヘビー級王座に挑戦。無理な増量をせず、軽い体重のまま戦い、見事スピードで翻弄しきってタイトルを奪取したのです。所詮体重の重い階級の選手には叶わない、というのがボクシング界の定説ですが、彼はついにそれすらも覆して見せたのです。あまりにも恵まれた身体能力とセンス。彼がこの後どのような活躍をしていくのかは知りませんが、今が、間違いなくボクシングの新たな歴史が刻まれた瞬間なのです。我々ボクシングファンは、この瞬間に生きていたことを感謝しなくてはいけないでしょう。100年以上ぶりの大快挙なのですから。
あんまり好きなタイプのボクサーではありませんが、今夜だけはロイジョーンズに脱帽!