コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

Till There Was You

なんやかんやで一日暑いような寒いようなもやもやした天気でイマイチ調子に乗れない。湿度が高い。そんな中ホークスは今日で11連勝。和田君ナイスピッチ。ポールマッカートニーのスタンダード風の曲が意外と好きな僕はずっとそればかり聴いて夜を迎える。

青森に住んでいた。近くに墓場と遺跡がある絶妙なロケーションだった。僕はそこで亀二匹と一年ばかり暮らした。8畳の部屋に住んだのは人生であのときだけである。あの時は週末が休みときっちり決まっていたので、日曜日には必ず洗濯してから散歩をしていた。金もなかったが今よりはだいぶ気楽に過ごしてた。両隣の人はなぜか週末になると決まって不在だったので、いつもエレキギターをガンガン鳴らしてた。平日に撮り溜めたビデオを見て、それでも足りなくて近くのアメリカンウェーブに夜中にビデオを借りに行くのも習慣だった。
周りの人には結構親切にしてもらったので孤独感は感じなかったが、気軽につるむような人もいなかったのでいつも一人だった。近くに小さな川が流れてて、今くらいの季節にタバコ喫いながら川に沿って歩くのがささやかな楽しみだった。草木がバンバン成長してるのを横目でみながら歩くのだ。決まって「Please Mr Postman」なんか口ずさんでた。
結局家の回りしか知らないまま僕は青森を離れた。まぁ、それでよかったかな、なんて今は思うのだ。