コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

貰えるものは何もかもポケットの中にねじ込んで

かつて「ボ・ガンボス」というバンドがあった。俺が高校生のときに鳴り物入りでデビューしたが、一般層の支持はあまり得られなかった。しかしながら、一部のロック好き(=ワカッテル奴ら!)には非常に評価されていた。デビューアルバムのレコーディングでは、なんとあのボ・ディドリーと共演、という実に大物な扱い。

ヴォーカリストのどんと氏は数年前に亡くなってしまった。ボ・ガンボスを解散して数年後のことだった。実に悲しい出来事だった。

昨日、カセットラックをあさっていたら、彼等のデビュー直前のライブ音源が出てきた。実ににいいグルーヴ具合だった。かなり下半身からゆすられる感じ。高校生の自分、よくこれが理解できたものだ。まだガキだったのにねぇ。
そのテープの収録曲は、ほとんど後のデビューアルバムに収録されたものだったが、一曲だけ肌触りの違う曲がプレイされていて、それはデビューアルバムには収録されなかった。高校生の俺はその曲が大好きだった。「ポケットの中」というタイトルのその曲は、なんとなく寂しさを抱えていた思春期の俺の心を、少しだけ支えてくれていたものだ。

ヤワな体で何ができる 
強くなろう もうウジウジするな
貰えるものはなにもかも ポケットの中にねじ込んで
自分一人が味方だぜ 楽しくやらんかい

そう、そんなタフな心が欲しかったのだよ、あの頃。
そんなことを思い出しました。