コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

余韻

昨日の試合から一夜明け、とにもかくにもボクシングという競技が守られたことにホッとしている私です。ボクシング好きになってから十数年、こんな変な危機感を持って見た試合は初めてでしたし、今後はこのようなことがないことを祈るばかりです。いつもは、日本人選手の世界戦は必ず日本人選手を応援して見るのですが、勝負の結果、対戦相手の外国人チャンピオンが素晴らしい選手だったら素直に称えて見ています。相手にも尊敬の念を持てると言うのは、この競技の素晴らしいところだと思います。リングの上にウソはない。選手の技術や気持ちや生き様、そして現実がはっきり出てしまうのがリングだと思っています。

そんな素晴らしい競技が、テレビのバックアップを受けたインチキボクサー達に汚されまくったここ数年、僕は本当に我慢がなりませんでした。去年の亀田VSランダエタ戦、僕は初めて外国人ボクサーを心から応援し、この醜悪な日本人が無残に敗れることを心から望みました。リング外の言動等は演出だからまぁいいとしても、リングの中にまでインチキを持ち込んだこの腐った奴らが本物に倒されることを望みました。しかし、結果は無残なものでした。インチキがインチキだと証明されたにも関わらず、そのインチキボクサーがベルトを巻いてしまったのです。ひどい冒涜でした。

ならば日本人のチャンピオンなら、すべての不正を正すことができる。そう思ってはみたものの、亀田とやれそうな階級に日本人のチャンピオンはなかなか生まれませんでした。それでも坂田と内藤がフライ級の王座をあいついで獲ってくれたおかげで、ついに亀田は逃げ場を失い、ついにインチキのないリングでの戦いを強いられたのです。それが昨日の試合です。

まともにやったら秒殺されるくらいの力量差がはっきりしていたこの試合、反則のオンパレードで試合を壊し、何とか逃げ延びようとした亀田にはっきり現実を突きつけてくれたのが、僕が長らく応援していた内藤大助だったというこの結果は、僕の心の苛立ちを晴らすのに充分なものでした。これからもボクシングを好きでいられる。本当に僕は嬉しい。本当に僕は嬉しいんです。