コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

さらばキャプテン

小久保が引退表明。2000本も打ったし、そろそろだと思っていたけど、ここのタイミングで表明か。ピリッとしないチームに活を入れるためなんだろうね。

思えば、弱小ホークスから少々ホークスになっていく間、ずっと象徴として存在していたのが小久保だった。ホークスがめちゃくちゃに弱かった頃、チームを立て直すために取ってきた希望の若手第一弾が彼。その後、城島や井口、松中柴原と入ってきたけど彼らはみんな小久保の背中を追った。秋山が引っ張り小久保が続き……という形こそが99年V1の形であった。99年はものすごい不調だったのに王監督はずっと4番に据え続けた。理由を聞かれると、監督はこういったものだ。
「一番打って欲しいバッターだから4番なんだ」

99年、僕は二度生観戦しているのだが、一度目の大阪ドームで見事なホームランを打ってくれた。レフトスタンドにいた僕の近くで大きく弾んだボールを今でも覚えてる。

03年、意味不明のトレードでジャイアンツに移籍したときなど僕らファンはどれだけ悲しんだことか。そしてFAで帰ってきてくれたとき、どれだけ嬉しかったことか。ずっと見てきた。ずっと大事な存在だった選手なのだ。そして、晩節を引き伸ばして汚すことなく引いた形を取ってくれたところも見事だった。かつての秋山がそうだったように。

ありがとう小久保。僕の中でのミスターホークスは間違いなく小久保裕紀だった。残されたメンバーには、あともう少し残った2012シーズンをぜひともよりよいものにして欲しい。

近年では最も感激的だった小久保のホームラン。彼のホームランは実に放物線が綺麗だった。