コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

ワンダーワンダーワーンダー

ブルーハーツのDVD-BOXは5枚組で、なかなか見るのが大変であるのだが、そこはそれ、内容がとても濃いので飽きずにずっと見ていられる。やっと4枚見終わったところで一休み。これから巨人戦があるので応援に専念しなくては。

で、その4枚目は昔WOWOWで生放送されたHIGH KICK TOURのライヴであるのだが、実はこの時期のブルーハーツはあまり好きではないので今まで見たことがなかった。あの頃からずいぶん経ったせいか、結構楽しめて見られたね。このツアー、僕も岩手県民会館で見てるんだ。何回か行った彼らのライブでも一番印象が薄かったせいかあまり覚えてなかったんだけど、このDVDのおかげでいろいろ思い出した。

そうそう、県民会館まで自転車こいで行ったんだよ。チケットはファンクラブ先行でとったせいか最前列の一番端。河ちゃんのベースアンプの真ん前。少し人気に陰りが出ていた頃なので二階席にはぜんぜん人はいなかった。「TOO MUCH PAIN」がとてもよくて、「青空」で少し泣いた。あと、このツアーではそのあと二度とやらなかった曲も結構プレイされていたんだ。「レストラン」「英雄にあこがれて」あたりはこれが最後となったはずだし、「HIGH KICKS」収録の曲は「闘う男」と「TOO MUCH PAIN」を除いては二度と見られなかったはず。そんな中、結構印象に残ってるのは「泣かないで恋人よ」でマーシーがアコギとハープをプレイしていたことと「あの娘にタッチ」が異彩を放っていた事かな。今回見返して思ったのは、当時「あの娘にタッチ」なんて何でこんなくだらない曲をやるんだろうと思っていたんだけど、その後の彼らの歩みを見れば結構納得できるなぁ、ということ。それと、あの頃から今にいたるまでこんな曲を作って歌って世に広めることが出来るのは、甲本ヒロト以外誰もいないな、と強く思った。そう確信できるほどこの曲は異常だ。ちょっとありえない。これをシングルにしちゃったんだもんなぁ。あれから20年くらい経つけど、似たような曲なんて一曲も見たことないものな。ブルーハーツを真似て似たような曲を出した連中はいっぱいいたけど、誰もこの路線だけは真似なかったものな。

この時期、ロックンロールのライヴとしては弱いけど、ブルーハーツの最後のロックショー期として僕も再評価しなくてはいかんな、と。