コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

訃報

みちのくプロレスで活躍されていた愚乱浪花さんが心筋梗塞のためにお亡くなりになりました。34歳。

浪花は僕にとって当然忘れられないレスラーの一人である。僕のプロレス初生観戦は、言わずと知れたみちのくプロレスマッハランド大会であるのだが、そのオープニングマッチで出てきたのが浪花だ。今をときめくカズハヤシ(当時のリングネームは獅龍。未だに獅龍と言ったほうがしっくりくる。)とのシングルマッチだった。当時の二人はデビュー直後、ぎこちないしょっぱい試合だった。浪花がコテコテクラッチとか言うすぐに使わなくなった技で勝った。
それから数年間、僕は浪花にずいぶん楽しませてもらった。みちのくのウリであった楽しいプロレスにも、その後の海援隊との抗争時における激しいプロレスにもしっかり対応して見せてくれた。試合運びもドンドン上手くなり、みちのくの屋台骨をしっかりと守ってくれていた。蛇足だが、僕は浪花のテレフォンカードなど買ったことがあります。
しかし、いつのまにかあまり試合会場で見なくなった。第二回覆面ワールドリーグで骨折したあたりからだったか。みちのくの大量離脱やら闘龍門体制へのメンバー入れ替えなどにより、完全に浪花の姿はみちのくから消えてしまった。何があったかは知らない。いろいろ事情はあったのだろうが、僕等ファンの立場では知る由もなかった。プロレス界にはいつもいろいろな事情がある。仕方がないことだ。

しかし、これだけは言える。あのマッハランド大会で戦ったメンバーこそが僕にとってのみちのくプロレスであり、いつまでも心に残る大切な存在なのだ。テッドさんが昨年亡くなり、星川は試合中の事故で引退。薬師寺も引退。ディックももうすぐ引退してしまう。あの最高だった一夜の思い出が少しずつ欠けていっているようで、僕は無性に悲しく寂しいのである。それは仕方のないことだとはいえ、その気持ちは簡単には拭えない。

故人に合掌。そして感謝。