コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

Don't let me downのテイク違いについて

マスクドさんにこないだNHKで放送されたビートルズの特番を送っていただく。

うーん、さすがリマスター盤の音源を使ってるだけあって音がいいな。埋もれていた楽器の音がはっきり聴こえたりするのが新たな発見でね。昔ストーンズのベガーズバンケットSACD買った時も、いろんな音がでて来て感動したものだったが。
しかし、CG技術を使って画像のビートルたちを無理矢理動かしてるのはどうもなじめなかったな……。ああいうのが好きな人もいるんだろうけどもなぁ。
まぁそれはともかくとして、僕がビートルズを聴き始めた頃に白黒の写真でしか見られなかった彼らが、今ではちゃんとカラーで映像でさ。しかも画質がものすごい向上してるんだ。20年前と比べて。昔買った海賊ビデオは色がにじんでところどころブツ切れで全体的に黄色がかってた。それで一万以上したんだ……。あの頃の一万は、今の僕の五万くらいに匹敵する価値だったというのに……。

しかしあれだな。ポールが好きだと語ってた「LET IT BE」のファーストミックスである「GET BACK」は結局このままリリースされないのか。グリン・ジョンズがミックスしたやつ。個人的には生っぽくて大好きなんだが。後に出た「LET IT BE NAKED」もかなり生っぽいけど、だいぶカッコいい仕上がりに化けてたもん。「GET BACK」は全体的にダラダラしてだるーい演奏が続いてる代物だが、自分がそこにいるように感じる空気感がパッケージされてるんだよなぁ。
たとえば、僕がビートルズのベストソングにあげることが多い「Don't let me down」なんかはリリースされてるテイクはとてもカッコいい仕上がりなんだけど、「GET BACK」版はとてもルーズだ。ダラダラした演奏に乗せてジョンが僕を離さないでおくれ、僕を一人にしないでおくれと歌うわけだ。とても人間っぽいじゃないか。僕のようなルーズな人間の嗜好にぴったりだ。