コーポ啓21号室~偽コンビクトの日々戯言

50歳を過ぎてもまだまだぼやくぜ

まったくの想像外

WBA世界ミニマム級チャンピオンの新井田豊(通称新井田さん)は、今まで王座を6度も防衛しているにもかかわらず、一般には全くと言っていいほど知名度がない。最軽量級であるミニマムのチャンピオンであること、防衛戦がことごとく泥試合だったり微妙な判定試合だったこと、本人がまったく無愛想なチンピラキャラだったこと(最近は年とともにかなり丸くなって印象は変わったが)などが原因だと思われる。それでもなんだかんだで4年ほども王座を守っているのだからかなりいいボクサーであることは間違いないのだ。
今日の新井田さんの試合も、僕としてはまたも新井田さんお得意の2-1スプリットデシジョンが決まっちゃうのではないかと、ボクシングファンにはあるまじきいやらしい気持ちでニヤニヤしながら見ていたのだが……。

新井田さん、すみませんでした!あなたは強かった!

序盤からスピード差で圧倒。明確にポイントを取り続け、最後は強烈なレバーブローで相手が起き上がれないくらいに叩きのめしちまった。ありえねーとテレビの前で絶叫の僕(スミマセンスミマセンスミマセン)。相手は一応アマで300戦近く消化して、オリンピックにも出場したことのある選手なわけですし。うれしさのあまり側転からのバク宙を決めてしまう新井田さん。インタビューで突っ込まれると「ファンサービスです」といって照れる新井田さん。好感度あげてきたな!

さて、次戦はランク一位のKOセンセーションであるローマン・ゴンザレスとの話ですが、今日の新井田さんの出来でなら結構いい試合になりそうですね。インタビューでゴンザレスの話を向けられると、「チャンピオンとしての誇りをかけて戦う。勝つ自身はある」と言い切ったチャンピオン。悔しいけどちょっと期待してしまうじゃねぇか。ゴンザレス戦を切り抜ければ、更なる長期防衛も期待できるわけで。でも、ゴンザレスを得意の塩漬けにして2-1で勝ちをもぎ取っちゃう新井田さんも見たい、という気持ちもどこかにあるわけで……。案外こういう選手が具志堅の防衛記録を破っちまうのかなぁ、と夢想する私でした。

具志堅といえば、洗剤「ボールド」のCMに出てて笑った。最後の決めポーズもしっかりやってるのがまた笑える。